この記事は、「外壁清掃の実施は外壁の状態次第だ」という解説です。
外壁清掃の結果は、外壁の状態で結果が変わってきます。
私の経験上ですが、古い塗装壁の清掃はやめた方が良い。
やり始めてから後悔する。
清掃前に、判断することが大事。
塗装外壁の清掃は、塗装面の清掃なのです。
その塗装が痛んでいるなら清掃するよりも、塗装を優先しなければないません。
そのような物件での清掃で、「清掃の前に塗装だろ」と感じることがあるのでお伝えします。
外壁清掃をする?しない?判断の分かれ目
外壁清掃の目的の話ですが、雨だれが気になる、錆が気になる。
など清掃の目的は「美観」つまり、汚れの除去だと思っていませんか?
そもそも清掃の目的は、「建材の保全の為が」本質です。
塗装の目的も美観の前に、素材の保護が目的ですよね。
たしかに、
自宅も雨漏りが心配だから塗装する。
清掃で塗装を痛めるは本末転倒ということです。
汚れの原因は塗装が劣化しているサインでもあります。
これから清掃しようと思っている「雨だれ」。
美観を下げる「雨だれ」も外壁塗装劣化のサインかもしれませんよ。
雨だれとは?なぜ発生。
雨だれは、汚れがつく、乾燥するの繰り返しで発生します。
そもそも雨だれの原因は
- 土砂
- 埃
- 排気ガス
です。
汚れが雨で流れ切ればよいのですが、流れ切らずに外壁にとどまります。
雨のなかには、「炭酸カルシムや油分」が含まれ、雨を介して外壁に汚れが、固着してしまいます。
付着と乾燥の繰り返しが、
頑固な雨垂れになる。
塗料の劣化
先ほど、雨を介して外壁に汚れがつくことを説明しました。
新築の場合、塗料には撥水性があります。
そのため、外壁についた埃や土砂が流れやすい状態です。
経年することに塗料は劣化していき、汚れがたまりやすい状態になります。
劣化した塗料への清掃は、塗料を痛めるばかりか、雨だれが除去できたとしてもすぐに付着しやすい状態といえます。
このような状態であれば、清掃の前に塗装をおすすめします。
塗装は10〜15年サイクルで必要。
塗装面への清掃は結果がわからない
塗装面への清掃はツヤがなくなったり、擦っ後が残ったりします。
外壁がタイルなどの石材であれば、また話は違いますが。
清掃する前にテストしてから、そしてお客様に仕上がりを確認していただくことが大事です。
キレイどころか、ツヤがなくなったでは
困るよね。
清掃する前に、外壁の状態を確認することが大切です。
外壁塗装の劣化をどのように判断するのか、方法をお伝えします。
外壁清掃をする前に確認方法
外壁清掃で、お客さんが望む結果になるかどうかは、外壁の状態に大きく左右されます。
いくら汚れ落とし万能な洗剤を持ち込んだとしても、外壁が傷んでいては思うような結果がでないばかりか、外壁を痛めることになりかねません。
清掃の一番の目的は建材の保全、清掃で建材を痛めては「元も子もない」といえます。
清掃依頼があった際は以下の項目を確認して、トラブルにならない清掃ご提案しましょう。
ヒビ、クラック
ヒビやクラックがある場合ですが、塗装に入ったヒビか、外壁のヒビか確認してください。
塗装の場合は、外壁塗装の劣化または、外壁塗装の施工不良が疑われます。
外壁の場合、ヒビが0.3mm程度の「ヘアークラック」であれば問題ないとされています。
いずれにしろヒビやクラックだけにフォーカスせずに、「複合的に判断して」清掃をするしないを決断する必要があります。
藻やコケ
藻やコケは外壁塗装劣化のサインです。
先ほど塗装の経年劣化で汚れがつきやすい状態になることを解説しました。
藻やコケが著しい場合、外壁塗装をいつしたか? 確認してみましょう。
外壁塗装は、一般的に10〜15年サイクルで行うことが推奨されています。
チョーキング
外壁を手で撫でると、白い粉が手につくことをチョーキングといいます。
チョーキングは外壁塗装劣化のサインで、塗り替えのタイミングにきていることのサインでもあります。
このような外壁に洗浄をしてしまうと、汚水に塗料が混じって、塗装にツヤがなくなってしまうことがあります。
すぐ試すことができるよ!
この結果だけにとらわれず、
複合的に判断してね。
雨垂れ
雨だれの原因は塗装劣化の場合があります。
雨だれがあるから塗装の劣化とはいえませんので、複合的に判断することが重要です。
塗装の剥がれ
外壁の剥がれは、経年劣化と塗装の施工不良の場合があります。
外壁塗装の剥がれは、雨漏りにつながります。
清掃より、まずは塗装です。
清掃によって、さらに塗装を痛めては、「元も子もない」といえます。
シール劣化
シーリングとは、外壁材の隙間を埋めるための「充填剤」のことです。
シーリングは紫外線に弱い性質があります。
外壁塗装の際に合わせて、シールの打ち替えをすることが多いです。
しかし、シールは劣化しやすい性質で、外壁塗装のタイミングより早い段階で痛んでいる可能性もあります。
シーリングの劣化、つまり、
- 隙間
- ヒビ
- 剥がれ
- 縮み
がある場合は、雨水や白アリの侵入が想定されます。
外壁清掃により、さらにシーリングにダメージが起こる可能性があるので、注意が必要です。
外壁の色褪せ
外壁が色褪せて見える場合も、外壁の劣化または、塗装の劣化のサインです。
チョーキングのテスト、シーリングの状態を確認して、複合的に判断してくだい。
テストでの色落ち
先ほどから外壁洗浄を行う前には、「テストをしてから」とお伝えしてきました。
ここでは、そのテストのポイントです。
洗剤を塗布して擦ってみましょう。
その結果が以下であれば、清掃より塗装と判断できます。
- ツヤがなくなる
- 洗浄痕が残る
このような結果で行った清掃は、結果的に清掃後、塗装をする流れになることも考えられます。
このように塗装が劣化していれば、「汚れがつく原因は塗装の劣化」ともいえます。
本質的に解決するなら、外壁塗装をするのがおすすめです。
まとめ
いかがでしたでしょうか、外壁清掃をする?または、しない。
外壁の状態を複合的に診断して、入念なテストをしてから実施しましょう。
外壁が劣化して清掃するより塗装された方が良いとは思いつつ、お客さんから清掃して欲しいと言われることもあります。
どうしてもお客さんに言われた場合は、清掃するデメリットをきちんと伝えて、トラブルがおこらない配慮が必要です。
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